六甲山上でこれからの働き方を考えるトレッキングイベント「NL/ROKKO」はじめます。小泉寛明(神戸R不動産) 我々が運営を行っている六甲山上のシェアオフィス「ROKKONOMAD」で、これからの働き方をオランダの先進例を参考に考えるイベントをスタートさせます。9月から12月まで、月毎でテーマが変わります! ![]() コロナ渦がスタートして早2年半。いつになるのか、出口が見えない状況ではあるが、この期間において大きく変わったこと、そして我々が体験したこと、それは「働き方」の変化ではないか? 六甲山上でのオランダとの出会い 六甲山上にあるROKKONOMADという施設の運営をスタートして1年半。施設のマネージャーであるヤンセン尚子の旦那であるロク・ヤンセン氏(ROKKONOMAD在住・職業:アートディレクター)の働き方はユニークだ。仕事の途中に「ちょっと行ってくる」と六甲山上から有馬温泉まで普通の人なら往復4時間はかかる距離を歩きにいく。デスクでデザインの仕事も行うが、アイデアは山を歩きながら大自然を見てヒントをもらうことが多いと言う。デザインの仕事に関わっている彼の仕事場は山中でもある。そしてこの夫婦は子育てをしながら、施設の運営、デザインの仕事、遊びをシームレスに分け隔てなく行っている。 ![]() 昨年の冬の六甲山頂でのLOKさんのスナップショット。NL/ROKKOでは、コンセプト設計、アートディレクション、デザインを担当している。 ロクさんの縁で大阪のオランダ領事がROKKONOMADに来館される機会があった。ROKKONOMADのロケーションやコンセプトに大変興味を持っていただいたのだが、そのときに最近のオランダのワークスタイルについて聞いて驚いた。「うちの息子が最近就職したのだけど、物理的な会社はなく、完全にフルリモート勤務。毎週どこか違う場所で2時間ぐらいMTGはしているそうだけど、それ以外は基本自由みたい。結構最近そんな会社あるみたいだよ」。オランダといえば、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実践において先駆け的な国であるということは知っていたが、働き方もそこまで進化しているとは。そんなきっかけがありオランダの働き方について調べていたら、普段親しくさせていただいている東京のSHIBAURA HOUSEがオランダと日本の間でさまざまなトピックについて対話する「nl/minato」というプログラムを数年前から行っていることが判明。そのようなきっかけもあってこの度、オランダの先進的な実践と思想にヒントを得ながら、みなさんとともにこれからの「働く」について考えるイベントを六甲山上で開催することになった。 ![]() 読み込んだ参考文献の数々。 さらに、人々が一緒に働き協力し合う社会をつくるには、「信頼」のメカニズムを論理的に解き、その未来のあり方を志向することが大切と唱える「studio monnik」のエドウィン・ガードナー氏や、企業が販売する商品が環境に与える負荷をコストとして計測し、その分を上乗せした価格を開示することを支援する企業「TRUE PRICE」の代表マイケル・ショルテ氏ともオンライン対談し、その話を記事やポッドキャストで配信することも予定している。アムステルダム市がドーナツ経済というポスト資本主義的な成長概念を市の政策として採用した際の裏話について、「CIRCLE ECONOMY」という団体の方にインタビューしようとも思っている。オランダ国営放送の先進的ドキュメンタリー番組のチームの方々に、「コモンズとしてのメディア」というテーマでインタビューし、ポッドキャストで配信することも検討している。 オランダの情報をインプットしながら山を歩く 個人的な実感として、仕事が行き詰まった時に、頭の中に情報がいっぱいの状況でパソコンの前で考え続けていても答えが出ないものが、山の中など自然に入ると答えが見えてくるという状況があると思っている。山を歩くなどして、美しい景色を見ることで、脳がリラックスするのが大きいのではないだろうか。 ![]() ![]() 山の中に設置している読書スポット。ポストを開けて格納しているZINEを読んでみてください。 ![]() 毎月のZINEは4冊4テーマある。文章と写真から構成されたビジュアルブックでもある。 NL/ROKKO、ぜひご参加ください! 出発は六甲ケーブル山上駅付近。そこから「NL/ROKKO」と書かれたサインに沿って山道を歩き、山の読書スポットへ。歩いて読む、歩いて読む、これを繰り返す。読書スポットは4か所あり、毎月4つの違ったテーマについてのZINEを読んでもらう。最後の読書スポットROKKONOMADでは、オランダのドキュメンタリー番組やZINEの販売を行う予定だ。 ![]() 9月のルートマップ。毎月ルートと読む内容は変化します。 |
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