2011.5.19 |
山と隣あわせの暮らしを再発見小泉寛明(神戸R不動産/Lusie Inc.) 神戸といえば「山」と「海」。住処は「山」側で、仕事は「海」側でというのが一昔前の理想でした。しかし時代は変わって、今は「山」側の不動産価格が下がり、「海」側を含む平坦な場所に人気が集まります。背景は高齢化と車社会の衰退。消費力がある方々が高齢化して山を下りて駅前マンションに移られています。人口構成の高齢化が進んで駅前に人が集まってきたこと、それと若いファミリー層の間でも車ばなれが進んで、駅前マンションに人気が集まることが大きな理由のようです。 私が神戸R不動産で注目していきたいエリアの一つは、神戸の「山」側の物件。見る人がみたらあまりにも魅力的なのに、目が向けられなくなっています。不動産を探す時、必ず全員が直面するのが、「何を良しとするか」だと思います。駅近だから、ちょっと物件は小さくても良いかとか、ちょっと設備が古いけど家賃が安いから良いかとか。 車との付き合いをどうするか? 山の上の物件とうまく付き合うには、「車とどう付き合うか?」ということに尽きると思います。山側の物件の多くは、駅から徒歩10分~20分圏にあります。その距離を歩くのか。バイクに乗るのか。車で動くのか。タクシーに乗るのか。バスに乗るのか。それぞれ人によって移動手段に対する考え方は違うと思います。車を家族全員が持てるとすべてを解決しますが、車のローン、駐車場、ガソリン代など、車は出費が重なります。 一つ言えるかなと思うのは、必ずしも車を持たなくても良い場所もあること。私は、なんとかぎりぎり歩いて暮らせる坂の上に車なしで住んでいました。坂を上れば家賃は少し安くなります。そのかわりに必要に応じて割り切ってタクシーに乗ること。神戸には初乗り550円、そして迎車が無料のMKタクシーがあります。初乗りの距離であれば、毎日タクシーで坂を上がってもらっても、550円×30日=16500円。毎日乗らないにしても、家族で駅からのタイミングが丁度あった時に乗るとか、疲れている時に乗るなどすれば月1万円〜2万円のコストで結構快適な通勤手段になります。 車のある暮らしもありかな? 私は過去にアンチ車社会という考えをしていて、ほぼ車を持ったことがありませんでした。あえて街の中に住んで車を持たない生活をするのが良いと思っていました。でも、必ずしもすべてが大都会の中のように車なしで生活できる場所ではなく、また車がないとたどりつけない魅力的な場所もあります。車との付き合い方も考えなおす必要があるのかなと最近思っています。 山から近い分、大概の「山」側エリアの近くには、六甲山へ登るための山道入口に隣接しています。駅から遠くなる分、山という自然から近くなるわけです。毎日トレッキングできる環境にあるわけです。子供が生まれ家族を持つと都会から郊外に移ると言いますが、まさに家族で自然にふれあいながら、楽しく暮らす場所としてあり得るのはないでしょうか? |
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