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2011.9.20

海を見渡す小さな街 – 塩屋特集 –

小泉寛明(神戸R不動産/Lusie Inc.)
 

旧グッゲンハイム邸を紹介した前回のコラムに続いて今回は塩屋の街を紹介します。神戸市の中心部から西へ電車で20分強。塩屋は海と山に囲まれた神戸の街の中でも、最も海と山が接近するエリア。接近といっても一部では山と海がつながっていて、宅地がなく崖地になっている所もあります。そこに辛うじて国道や鉄道を通したわけですが、塩屋が他の街と違ったのは、国道と鉄道以外は、山と海の近接によって広い道路が造れなかったことにあります。


神戸の街で海と山が最も隣接するエリア。それが塩屋界隈。※オレンジの点線が山との境目。赤い丸で囲ってあるのが塩屋エリアです。
車文化が入れなかった街

ここ数十年は道路を拡張し、車が通りやすい区画への変更を進める街づくりが盛んでした。反面、塩屋の街はその流れにまったく取り残された街でした。なぜなら海と山が接近する地形から物理的に道路を広くすることが出来なかったからです。古くからの細い路地のような道は、今の世となっては逆にその景色が貴重に感じます。ですので駅前商店街は駅降りてすぐにあり、大手スーパーにはない雰囲気を持った、昔ながらのローカルな野菜屋、魚屋、肉屋などがまだ残っています。塩屋の路地は古き良き街の風景を感じさせ、イタリアのベニスにあるような歩行者が主体の街の匂いを感じるわけです。


駅から出てすぐは歩行者主体の商店街。地元の野菜や魚、肉など揃ってます。

こういった理由から塩屋には車でアクセス不可な敷地形状をしている物件が幾つかあります。不動産マーケットでは車のアクセスができない物件の価値は低くなる傾向があります。もちろん車がアクセスできない場所にはデメリットが多く存在しますが、物理的にそういう地形だからしょうがない、逆にイタリアのベニスのように車が入れない街だと思い込んで、車を利用するなら少し離れた場所に駐車する。そして日常生活は徒歩での環境をエンジョイするという考えに切り替えることもアリではないでしょうか。


絶壁に建つ家。車がアクセスできない場所もあります。
アウトドアフィットネスの街

塩屋に住むと坂を登ることが生活の一部になります。坂道を上がるのは辛い。でも坂に慣れると特に坂が辛いものだと思わなくなります。駅への行き帰りで坂の登り降りがあることは、健康にも良く、特にお子さんがおられるファミリーにとっては体を鍛える良い環境になるのではないでしょうか?
体を鍛えるという意味では塩屋の環境は恵まれています。須磨から塩屋、そして明石海峡大橋、明石方面には、海沿いには公園や、ビーチもあり、ランニングコースとして気持ちいいコースです。山側にいけばトレイルランが出来る。そしてサッカー場や、テニスコート、マリンスポーツなども充実しているスポーツ好きの方には非常に恵まれた環境な訳です。


各地形とともに体を動かす。それが自然ですよね。
海を見渡す小さな街

景色は、その風景物への「距離感」が大事だと思います。理想の距離感は自分がいる場所から500メートル圏内ぐらいまでに魅力的な風景物があることでしょうか。塩屋ではこの距離の中に「海」が入り圧巻の景色となるわけです。やはり生活の随所に「海が見える」シーンがあることは貴重なことです。


この海との距離感。絶景です。

かつて外国人のサマーハウス(※避暑地における、夏の別荘のこと)が多かったことから、街には個性的な洋風の可愛らしい家が建っています。神社では寄付者に外国人の方の名前も多く見受けられます。今では外国人の方も少なくなりましたが、世界中から来た方々もこの「海を見渡す小さな街」に愛着を持たれていたのでしょう。是非この素敵な街を一度散策されて、古くて新しいこの街に住むことを考えられてみてはどうでしょう?


塩屋では、神社の寄贈者一覧に、外国人の名前が入っていることもしばしば。塩屋界隈は洋館が建ち並ぶ。
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このブログについて

山と海に囲まれた街、神戸に移り住み5年。引越魔だった私が神戸に定住できたのは、この街の居心地がとても良いから。 そして神戸で会社を始めたのも、この街に住み続けられる仕事というのが大前提にあったから。居心地のわけをお伝えして参ります。

著者紹介

小泉寛明(神戸R不動産/Lusie Inc.)
小泉亜由美(神戸R不動産/Lusie Inc.)
西村周治(神戸R不動産/Lusie Inc.)
岩崎大輔(神戸R不動産/Lusie Inc.)

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