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2011.12.21

観光の山から住む山へ - 六甲山での暮らし -

小泉寛明(神戸R不動産/Lusie Inc.)
 

阪神間で生まれ育った人、もしくは生活したことがある人であれば、慣れ親しんだ六甲山。これだけ都会に近く、都市型住宅地に隣接した山も全国的にみて珍しいのではないでしょうか? 神戸R不動産で紹介する物件の山側物件の多くは、家の裏からハイキングやトレイルランに出かけられるものも多くあります。


ケーブルカーで登るリゾート地。神戸の近くの山岳リゾートです。

バブル景気の頃は車時代全盛期。都会に近いマウンテンリゾートとして、「六甲山の夜景を見に行く」というのがデートの代名詞。車で山にあがって、山上のレストランで過ごしたり、家族でアスレチック、買物を楽しんだり、日本最古のゴルフ場があったり、シックなホテルがあったりと、遊びの目的地でした。そしてバブリーな会社の保養所が沢山ありました。

しかし時代は変わって、都市部の人があまり車に乗らない時代。バブル後は数多くの保養所やホテルが閉鎖され、利用されないけど、立派な建物が散在していました。ですがそれら利用されない建物の整理も一段落ついてきた感が見られます。安価になって売却された保養所を買取り、自らの住処にされている方の話を数多く聞きます。また、セカンドハウスとして利用される方。新たにホテルとして開業が予定されているもの。バブル後はひっそりしていた六甲山になにやら幾つかの拠点ができつつあるようです。


利用されずにいる旧ホテル建物。絶景の建物なのに利用されずにいるものもあります。

神戸R不動産には「山の中」というアイコンがありますが、これは六甲山の物件をイメージしたもの。考えてみれば六甲山はとても便利な場所にありながら、山の気候を持つ素敵な場所。神戸の街から30分車で走れば山につくし、大阪の街へも十分通勤できない距離じゃない。そして山の上には牧場や草原があったり、裏側には有馬温泉があったり。山の気候や素晴しい空気。


神戸市中心部から車で30分。大阪へも十分に通勤圏内。(画像をクリックすると拡大してご覧いただけます)

今、六甲山で生活を始めている人たちは一昔のスタイルとは少し違う形で生活を楽しんでいます。その昔は森の中に突如現れる豪華な建物に豪華な車で山にあがってくるというケースが多かったですが、今の時代は皆さん手作り(セミセルフビルド)で建物を直されているケースが多く、そして車が主体ではなく、徒歩が主体で山に来る人が増えてきました。

六甲山で1年ほど前から生活を始められた大西さんご夫妻。六甲山の中でも少し高台にある旧保養所を買い取られ、セルフビルドで少しずつ建物を直しながら生活されています。旦那さんは保険業のお仕事をされていて、大阪まで毎日通勤する日々です。お子さんも生まれ、家族も増える中で、静かな山の上での自分達の生活を創っていくことをスタイルとして選び取られたようです。奥さんは子育てをしながらも、旦那さんの留守中に大きな屋根一面を防水塗料で塗り上げ(独りで!)、内部もコツコツご自分で使い易いように改装されていっています。


大西さん邸。旧保養所を改装中です。屋上防水は奥さんの手で。

その昔が観光の山だった六甲山が生活の場へ。こうした変化は新鮮です。個人的には、観光振興だけでは地域は元気にならないのではないかと思っています。やはり大西さんのように住む人が増えて、そしてそこで生活をエンジョイしている人が増えて、そこでコミュニティーが生まれ、消費循環が生まれてこそだと思っています。大西さん以外にも何組か同じように家族で手作りで自分達の家、生活スタイルを創っている方の話を聞きました。魅力的な場所に魅力的な人が住み込んで、そこで生活文化が生まれることで地域に活力が生まれる。そうではないでしょうか。

確かに、山暮らしをするにはいくぶん勇気が要るかもしれません。でもその魅力は自然とともに暮らす実感を強く得られるところではないでしょうか。冬は寒く、風や雪があり、夏は自然な冷風が吹きます。コンビニはないので、計画的に食料を買いこまないとなりません。でもその一般社会と隔絶された時間があるからこそ、集中すること、ものを造ること、考えること、発想することができるのではないかと思います。もっとも、六甲山は本格的な山岳地ではなく、都会に30分でいける山岳地なので、その距離感がいいのです。関東圏でいうと軽井沢のような場所だと思います。軽井沢のように2拠点居住の拠点になって、生活できる山になっていけば面白いなと思っています。


絶景ポイント。丘の上。森の中など魅力的なポイントがいくつもあります。

神戸R不動産では六甲山の物件を探し始めていますが、数多く紹介できるような状況には至っていません。その昔は神戸の街を見おろす絶景の保養所に人気が集まったようですが、林の中、森林を見渡す小高い丘など、それほど頑張った値段をださなくてもチャレンジできるような物件がありそうです。乞うご期待を。

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このブログについて

山と海に囲まれた街、神戸に移り住み5年。引越魔だった私が神戸に定住できたのは、この街の居心地がとても良いから。 そして神戸で会社を始めたのも、この街に住み続けられる仕事というのが大前提にあったから。居心地のわけをお伝えして参ります。

著者紹介

小泉寛明(神戸R不動産/Lusie Inc.)
小泉亜由美(神戸R不動産/Lusie Inc.)
西村周治(神戸R不動産/Lusie Inc.)
岩崎大輔(神戸R不動産/Lusie Inc.)

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