農と暮らし

今回、ご紹介するのは北区と兵庫区の境目、谷合に位置する里山に佇む平屋付き土地＋菜園地。山麓バイパスから急な坂道を下り始めるとすぐ、麓に神鉄「鵯越駅」が見える。その急勾配の中を路地や階段が入り組み、所狭しと家屋が並んでいるのです。

さっそく中に入ってみる。
玄関土間、和室２部屋に小さな台所、便所、それから納屋がついている。
車が入れない細道にあるので、ある程度自力でなおせる人に限定されてくるかもしれないけど、それならきっとちょうどいいサイズ感かも。
窓を開けると気持ちのいい風が吹く。
遠くの山の間から、みなとこうべ海上花火大会の花火も見えるそう。
市街地からそう遠くもない場所なのです。

そして、菜園地と紹介するのはもともと住宅が建っていた跡地で古家との間に更に小さな空き地（他人地ですが、相談は可能かも。。）を挟んだ2軒隣。建物の基礎が残っているのでこれから開墾する必要あり。決して簡単な道ではないかもしれないけど、何かが掴めそうではないですか？

あまりに広大な農地を一人で切り盛りするのは大変。
都市部にも地産地消を推進し、顔の見える農家さんから新鮮な野菜を買えるお店も近頃増えてきた。スーパーだって便利だし。

それでも、街中で土に触れ、自らの手で野菜を育て、農を身近なものにする人たちが増えている。同じく、増え続けている空き家や空き地とどう考えても相性は良さそう。

自分と家族の食べる分だけの野菜を自分で育てるにはどのくらいの面積の畑が必要なんだろう・・周りの親しい人にも少しおすそ分けできる分くらい作りたいから、それよりちょっと大きいくらいの菜園が持てたら理想的だろうな。

ここ、鵯越駅は六甲縦走路の通過地点でもあり、菊水山や高取山などへのアクセスポイント。駅からなだらかな登山道を行き烏原貯水池方面へと抜ける道があり、おおよそ30分で袂の川に辿り着く。まるで秘境にでも来たかのような景色が広がっています。少し深めの滝壺なんて見つけたら、大人だって飛び込みたくなってしまうはず！

「昔は25度を超える日が楽しみで仕方なかった。」
幼少期をこちらで過ごした現オーナーから川遊びに通った楽しい昔話を伺った時、ただただ自分の心のままに、楽しさを自分の手で見つけていたあの頃のワクワクを思い出しました。

農を楽しむ遊び場として。あるいは自給を目指しながら自分と向き合い深く生きるのもいい。まちの空き地がみどりに変わる。そんな風景がこれからも見れるなら、なんだか未来が楽しみです。